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「電気料金未払い」「サービス停止」のSMS・メールに注意!生活インフラをかたるフィッシング詐欺の手口と対策

「電気料金が未払いです」「このままではサービスを停止します」――。

電気やガス、通信など、生活に欠かせないサービスについて突然このようなSMSやメールが届くと、「すぐに確認しなければ」と焦ってしまうかもしれません。

しかし、こうした利用者の不安や焦りにつけ込み、偽サイトへ誘導して個人情報やクレジットカード情報などを盗み取る「フィッシング詐欺」には注意が必要です。

特にフィッシング詐欺では、実在する企業や公的機関をかたり、「料金の未払い」「サービスの停止」「支援金の手続き」など、実際に届いても不自然ではない内容が悪用されます。

今回は、電力会社など生活に身近なサービスをかたるフィッシング詐欺の事例から、その特徴と被害を防ぐためのポイントを解説します。

「料金未払い」「サービス停止」のSMS・メールが届いたら

「電気料金が未払い」「サービスを停止する」といったSMS・メールが届いても、メッセージ内のURLから支払いやログインをしないでください。

料金や契約状況が気になる場合は、普段利用している公式アプリやブックマーク、公式サイトに掲載されている窓口から確認しましょう。SMSやメールが届いたという理由だけで、本物・偽物を判断しないことも重要です。

電力会社をかたるフィッシングサイトが急増した事例も

ネット詐欺総研が公開した「2025年8月度ネット詐欺リポート」では、2025年8月に東京電力エナジーパートナー株式会社やTEPCOをかたるフィッシングサイトの検知数が前月比で約4.7倍に増加しました。同月のフィッシングサイトブランドランキングでも、TEPCOが1位となっています。

確認されたのは、メールやSMSなどで「支払いの確認」や「未払い」を装い、偽サイトへ誘導する手口です。

東京電力エナジーパートナー株式会社も、「東京電力」や「TEPCO」をかたって電気料金の支払いを促す不審なメールやSMSについて注意喚起しています。メールに記載されたリンク先で電話番号やクレジットカード情報などの入力を求めるケースや、「くらしTEPCO」などの正規サイトを模倣した偽サイトも確認されています。

偽サイトは本物のWebサイトに似せて作られている場合があり、見た目だけで判断することは困難です。

出典:ネット詐欺総研「2025年8月度ネット詐欺リポート」https://netsagisoken.jp/reports/sagireport/rpt_202508/
出典:東京電力エナジーパートナー株式会社「『東京電力』を装った、メール・電話・訪問等による詐欺行為にご注意ください」
https://www.tepco.co.jp/attention/index-j.html

「止まったら困る」という心理が狙われる

こうした詐欺で注意したいのが、「サービスが使えなくなるかもしれない」という利用者の不安を利用している点です。

  • 「本日中にお支払いください」
  • 「数時間以内に手続きが必要です」
  • 「確認できない場合はサービスを停止します」

このように期限や利用停止を強調されると、内容を十分に確認する前に、メッセージに記載されたURLを開いてしまう可能性があります。

また、フィッシング詐欺では、その時期の利用者の関心や生活に合わせたサービスが悪用されることがあります。

2025年8月度のネット詐欺リポートでは、TEPCOだけでなく、「ETC利用照会サービス」をかたるフィッシングサイトも前月比で約7倍に増加しました。

夏休みなどで高速道路の利用が増える時期に交通関連サービスをかたるなど、「今、このサービスから連絡が来てもおかしくない」と感じるタイミングが狙われる可能性があります。

同リポートでは国税庁をかたるフィッシングサイトの増加傾向も確認しており、季節や生活イベントに関連したテーマが悪用される可能性には年間を通して注意が必要です。

「支援を受けられる」という案内にも注意

利用者をだますために使われるのは、「料金が未払いになっている」といった不安をあおる内容だけではありません。

2026年6月には、資源エネルギー庁が「電気・ガス料金支援」に便乗した詐欺メールについて注意喚起しました。

資源エネルギー庁の名前をかたり、電気・ガス料金支援を受け取るためのオンライン手続きを求める内容のメールが確認されています。

しかし、実際の電気・ガス料金支援では、電気を利用する人が申請手続きを行ったり、個人情報を入力したり、手数料を支払ったりする必要はありません。

「料金を支払わなければサービスが止まる」といった不安だけでなく、「手続きをすれば支援を受けられる」といった内容にも注意が必要です。

実在する制度名や公的機関の名称が書かれていても、それだけで正規の案内と判断せず、公式サイトなど別の経路から情報を確認しましょう。

出典:資源エネルギー庁「電気・ガス料金支援に関する詐欺メールにご注意ください」https://www.enecho.meti.go.jp/notice/caution/260625.html

「未払い」「利用停止」のメッセージが届いたら?

では、料金の未払いやサービス停止を知らせるSMS・メールが突然届いた場合、どのように対応すればよいのでしょうか。

1.メッセージ内のURLをすぐに開かない

まず重要なのは、SMSやメールに記載されたURLからすぐに手続きを進めないことです。

近年のフィッシングメールやフィッシングサイトは巧妙化しており、不自然な日本語や見た目だけを手掛かりに判別することが難しくなっています。

「本日中」「至急」「利用停止」など、対応を急がせるメッセージが届いた場合も、焦ってそのままリンクを開かないようにしましょう。

2.公式アプリやブックマークから状況を確認する

料金の支払いや契約状況が気になる場合は、SMSやメール内のリンクではなく、普段利用している公式アプリや、あらかじめ登録しておいたブックマークなどから公式サイトへアクセスして確認しましょう。

フィッシング対策協議会も、よく利用するオンラインサービスについては、ブックマークや正規のスマートフォンアプリを活用することを推奨しています。

検索結果や広告などからフィッシングサイトへ誘導される事例もあるため、「検索すれば安全」と考えるのではなく、普段から正規のアクセス方法を準備しておくことも有効です。

3.判断できない場合は公式窓口へ確認する

「本当に未払いになっているのか分からない」「正規の連絡なのか判断できない」という場合は、届いたメッセージに記載された問い合わせ先ではなく、事業者の公式サイトなどに掲載されている窓口から確認しましょう。

東京電力でも、同社をかたるフィッシングSMSについて、心当たりのないSMSを受信した場合や真偽が分からない場合には、不審なURLへアクセスしないよう注意喚起しています。

出典:フィッシング対策協議会「利用者向けフィッシング詐欺対策ガイドライン 2026年度版」https://www.antiphishing.jp/report/guideline/consumer_guideline2026.html

すでにURLをクリック・情報を入力してしまった場合は?

  • URLを開いただけの場合は、追加の入力やアプリのインストールをせずページを閉じます。
  • ID・パスワードを入力した場合は、正規サイトからパスワードを変更してください。
  • クレジットカード情報を入力した場合は、速やかにカード会社へ連絡してください。
  • 金銭被害が発生した場合は、警察や関係機関への相談も検討してください。

より詳しい対処法はこちら

偽サイトで個人情報を入力・注文してしまった もしもの時の対処法
偽サイトで個人情報を入力・注文してしまった もしもの時の対処法

偽販売サイトで個人情報を入力したり、商品を注文したりしてしまった場合は、入力した情報や支払い方法に応じて、できるだけ早く対処することが重要です。

まとめ 心当たりがある時こそ要注意

フィッシング詐欺では、利用者の生活やその時期の話題に合わせて、さまざまな企業やサービスが悪用されます。

電気料金や交通関連サービス、行政サービスなど、「今、この連絡が届いてもおかしくない」と感じる内容だからこそ、警戒せずに反応してしまう可能性があります。

さらに、フィッシングメールの文章や偽サイトも巧妙化しており、「日本語が不自然だから怪しい」「見た目が本物と違うから分かる」といった従来の判断だけでは、見抜くことが難しくなっています。

そのため、個々のメールが本物か偽物かをその場で見抜こうとするだけではなく、「SMSやメールに記載されたリンクから重要な手続きをしない」ことを習慣にすることが大切です。

「ちょうど支払いの時期だった」「最近このサービスを利用した」「だから本当に連絡が来たのかも」。そう感じるメッセージほど、一度立ち止まり、公式アプリやブックマークなど信頼できる経路から確認するようにしましょう。

よくある質問

「電気料金が未払いです」というSMSが届きました。詐欺ですか?

SMSが届いたというだけでは、本物か詐欺かを判断できません。

「料金未払い」「本日中に支払いが必要」「サービスを停止する」などと書かれていても、SMS内のURLから支払いやログインをせず、公式アプリやブックマークなどから契約・請求状況を確認してください。

正規の連絡か判断できない場合は、メッセージに記載された問い合わせ先ではなく、事業者の公式サイトに掲載されている窓口へ確認しましょう。

「サービスを停止します」「本日中に支払ってください」と書かれていたら、すぐに対応した方がよいですか?

メッセージ内のURLから急いで手続きをする必要はありません。

「本日中」「至急」「サービス停止」など、利用者を焦らせる言葉はフィッシング詐欺でも使われます。

料金や契約状況が気になる場合は、一度メッセージを閉じ、普段利用している公式アプリや公式サイトなどから状況を確認してください。

「電気・ガス料金の支援を受けられる」というメールが届きました。本物ですか?

実在する支援制度の名称を使った詐欺メールにも注意が必要です。

2026年6月には、資源エネルギー庁が「電気・ガス料金支援」に便乗した詐欺メールについて注意喚起しています。実際の電気・ガス料金支援では、利用者自身による申請や個人情報の入力、手数料の支払いは必要ありません。

支援制度について案内が届いた場合も、メール内のURLから手続きをせず、公式サイトで制度内容を確認しましょう。

参考リンク:経済産業省 資源エネルギー庁
電気・ガス料金支援に関する詐欺メールにご注意くださいhttps://www.enecho.meti.go.jp/notice/caution/260625.html